こんな症状が出ていませんか?
□食べ物、飲み物が飲み込みにくい
□硬いものが食べにくくなった
□お茶や、汁物等でむせることがある
□口の渇きが気になる
上記項目に該当する項目があったら口腔機能低下症の疑いがあります
「口腔機能低下」とは加齢により口腔内の「感覚」「咀嚼」「嚥下」「唾液分泌」等の機能が少しずつ低下する症状です
口腔機能低下による嚥下障害
日本において肺炎は、がん、心疾患についで3番目に多い死因です。肺炎で亡くなるのはほとんどが高齢者で、その中でも誤嚥性肺炎による死亡は7~8割以上を占めるといわれています(「70 歳以上の高齢者の誤嚥性肺炎に関する総入院費の推計値(2014年)」から引用)。高齢者は気管の異物を追い出す機能が衰えているため、誤嚥を起こしやすく、誤嚥性肺炎にかかりやすいのです。
口腔機能低下症は7つの症状(口腔衛生状態不良、口腔乾燥、咬合力低下、舌口唇運動機能低下、低舌圧、咀嚼機能低下、嚥下機能低下)のうち、3項目以上該当する場合に口腔機能低下症と診断されます。
それぞれ7つの項目に対しての検査がありますので、そちらを行うことになります
口腔機能を早期に自覚することで生涯にわたり、食べることを楽しみ、笑顔が続く健康寿命を支えます。
どんな検査をするの?
1.お口の中の汚れ具合をチェックします。
舌の汚れの付着状態を評価します。口腔衛生状態が悪いと、肺炎などの感染症リスクが高くなることを理解してもらい口腔清掃への意識を高めてもらいます。
2.乾燥状態の検査します
口腔粘膜水分量測定や唾液分泌量測定を測定します。唾液を作ること自体の機能低下、薬の副作用や病気が原因と考えられるものが口腔乾燥にはあります。
3.咬む力を測定します
天然歯または義歯装着時の状態で、咬合力(こうごうりょく)の測定や残存歯数で判定をします。
歯の欠損や義歯の不調は咬合力と強く関連します。食べる楽しみが減り食への意欲が減少し低栄養と相関すると報告されています。
4.舌や、唇の動きの検査をします
「ぱ・た・か」と単音を発声してもらい計測機器で測定を行います。コミュニケーションが取りづらくなると外出を控え社会とのかかわりが減少し、食事形態が限定され栄養障害を起こします。
5.舌の筋力を測定します
舌と口蓋(こうがい)や食物との間に生じる圧力を、舌圧測定器を用いて測定します。舌は発音、咀嚼、嚥下、呼吸など多くの機能に関与しています。舌は筋肉の塊であり全身の筋力低下や栄養状態に影響を受けやすいため、全身の運動や食事指導を行い、筋力低下を予防することが重要となります。
6.物をかみ砕く力を検査します
咬む力を判断する専用グミゼリーを20秒間咬んでもらい粉砕状態を判定します。
「切断・破砕・粉砕」機能の低下を判断し、歯が悪い、義歯があっていないことが原因なのか、口腔周囲筋の低下や感覚機能低下または口腔乾燥によっても低下を引き起こします。
7.飲み込む機能の検査をします
専用の質問用紙による調査を行います。加齢によって徐々に低下することが報告されています。食事形態の変更、食事量の減少、食事時間の延長、錠剤が飲みにくくなるなどの症状が嚥下機能低下症です。
検査結果により、口腔機能低下症と診断された場合、口腔機能回復のための対策をご提案をさせて頂き、その後経過、口腔機能の回復状態をチェックさせて頂きます。
何ご不明な点がございましたら、スタッフまでお声かけください。